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エリック・ゼムールの講演 フランスのイスラム化について

Conférence d’Eric Zemmour du 03-11-2016
オランド大統領時代のオランジュ市で2016/11/03 開催の後援会です。
なお、ここの市長さんはゼムールの昔からの友人だそうです。
彼の『フランスの宿命 déstin français』は有名。

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エリーク・ゼムール講演会

はじめに

2つの戦争 ハンチントンの『文明の衝突』を参考に

今現在世界では2つの戦争が進行している。一つは米国と支那の世界覇権を巡る戦い。これは従来からあった海洋勢力と大陸勢力の間の戦いと同種なものであり、ナポレオン戦争や欧州大戦と同じ性格だが、主戦場は欧州を離れ東・南シナ海へと移っていった。

もう一つが西欧を舞台とするキリスト教文明圏とイスラムの戦い。これは実は根が深く7世紀モハメッドの時代から続く千年戦争とも言える。戦況はといえば、1898年のボナパルトのエジプト遠征以来西欧が押し込んでいたが、この50年イスラムが押す状態へと変わった。イスラム側には世界をイスラム化するという大義があり、西欧は 植民地反対 差別反対の声に押されて攻勢が取れないでいる。

ハンチントンの前掲書のエピソードであるが スンニー派のイラク人が言うのに、「シーア派は今日一日の敵であるがローマは千年の敵」との 発言があり、キリスト教との戦いであるとの意識を充分持っている。

もう一つの例。アルジェリア独立戦争時現地の共産派新聞の誌名はヱル・モジャイドだった。

(1)イスラムを攻勢に導く2つの事情

一つは石油。富の流入は providence 神意の現れとみなされている。ボナパルト以来の負け続きゆえに「神は我らを助け給わず」との悲観論に陥っていたのが再び「神我らと共に在り」の元気へと戻った。

もう一つは人口
アルジェリア占領当時はフランスの人口は2800万人。現地人人口はわずか200万人。近代医学が普及して人口差は逆転した。

(2)特殊フランス的な背景

防戦となるフランスの現況

(2-1)laïcité(政教分離)
宗教は個人の問題であり公権力は介入してはいけない。これが本来のライシテの意味であった。実際ゼムールの子供時代には自分の宗旨について声高に語る者はいなかった。現代ではイスラム側が世俗領域にまで宗教を踏み込まさせているのに、公権力はこれを排除できない。例えば交通妨害となる路上での集団祈禱や学校などでの礼拝室の設置を公権力は妨げることができないでいる。

(2-2)自由と人権
個人の勝手気ままが人権の名のもとに保護されまかり通る時代。2年前には滑稽にも同性結婚まで認められてしまった。規制のない人権主張は社会の凝集力を破壊する déstruction 。自由社会の孕むこの危険性は当初共和国という個人を超越する権威を措定することで回避できたが、アイデンティティーを共有しない異民族が多くなるともはや共和国理念ではイスラム教に対抗できない。
学校内でのベール着用の自由も、個人の自由を尊重する体裁をとりながら、実際は宗教上の義務であるベール着用を認めてしまった判決に他ならない。

(3)フランスイスラム化の程度は?

外国人が侵入又は流入してきた場合、侵入の度合いによりassimilation intégration colonialisation と3つに分けられる。

assimilation
外国人は祖国の文化を忘れフランスに同化する。例えばポーランド系フランス人の少年が、ゴール人の子孫でもないのにヴェルサンジェトリックスのシーザーへの敗北を無念がったり、ミュラ将軍騎兵突撃の話に胸を踊らせたりする。その子はこうしてフランス人になったのだ。

intégration
祖国の文化を保持したままフランスに組み入れられる。丁度移植された臓器のように。

colonialisation
今のフランスはこの状態
植民地化とは外国人が彼らの祖国と同じ生活をフランス国内でも営み、フランス化へ何の関心も示さないことだ。インドに移住した英国人やアルジェリアへ移住したフランス人(いわゆるピエ・ノワール pieds noirs)やインドネシアへ移住したオランダ人などがこれだ。パリ北郊外サンドニ地区などの今の状態を見ると、フランス風の暮らしぶり mode de vie français は消え失せアルジェリアかエジプトのような暮らしぶりが広がっている。女はベール、チャドル、ヒジャブ。男ばかりがカフェを占領し無駄話に時を過ごす。彼らはうそぶく、「アイデンティティーは固定的なものでなく柔軟に変化しうるものだ。多数派宗教がイスラムになり、モハメッドが一番人気の新生児届け入れ名となった以上、イスラムもモハメッドもフランスアイデンティティーの一部である」。

おわりに

partition
この状態にあって愚かなオランド大統領はフランス国土のイスラム移民への一部割譲の可能性に言及している。イスラムの目標は全世界のイスラム化にある。これはイスラム法典シャリアにも記されている。このまま出生率が変わらなければあと2~3世代のうちに平和裏にフランスイスラム共和国が生まれてしまう。しかしフランス人の抵抗が激しければそれは内戦になるだろう。
イスラム教徒はマホメットを模範として生きるよう奨励されている。彼は単なる宗教開祖ではない。有能な軍司令官であり、残忍な略奪家でもあった。メジナ占領後ユダヤ人200人の首を切り落とした男でもあった。この男が模範なのだ。

フランスに平和裏にイスラム共和国が成立してしまうか、内戦かどうかは皆さん方の決意にかかっている。

 

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