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シャネル・ジャポン社長を勤めていたリシャール・コラスが日本の成層について語る

Pourquoi le Japon nous fascine-t-il tant ?
なぜ日本はこれほど我々を魅惑するのか?

フランス・キュルチュール France Culture によるによるリシャール・コラス氏( Richard Collasse) へのインタビュー。同局は国営教育テレビです。
同氏は在日企業の社長で滞日30数年に及ぶ日本通のフランス人です。シャネル・ジャポン社長を永年務めていました。
『日本に恋した事典』dictionnaire amoureux du Japon の著者でもあります。

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リシャール・コラスが日本についてタタミ化に気をつけろと語る


Pourquoi le Japon nous fascine-t-il tant ?
なぜ日本はこれほど我々を魅惑するのか?

FC : 日本はアジアですか?
RC : 地理上はアジアに位置しますが、一般的意味での「アジア」とは言えないので……
数百年に及ぶ世界文明との断絶状態から再登場した時の姿がまたびっくりするほどです。軍事国家ロシアを相手に優勢な戦いをするかと思うと、ロシアの大艦隊を完膚無きまでに打ちのめしています。

FC:コラスさんは日本文明の形態としてストラート strate 成層と言う言葉をよく使いますがもう少しよく説明してください。
RC :お菓子のミルフィーユを想像してみてください。外国から入ってくる文明や日本国内で生み出された文明要素は相互に同化吸収されることなく時間の流れとともに熟成していきます。このミルフィユに閉鎖的性格のものと解放性の強いものがあります。今のミルフィーユはクールジャパンですかね(笑)

FC:日本は西洋文明と接触する必要があったんでしょうか?それ抜きでも困ること無しに暮らしていたのですから。
RC:それはどうも。他の文明とならいざ知らず、少なくとも西洋文明には接触する必要があったと思いますよ。

FC:ストラートについて言えば、それぞれのストラートは同化せずにその後も持続して存在し続けるわけですね。
RC:今フランスで盛んな日本ニュースは単なるクールジャパンの域を遥かに超えた深みに到達する入り口でもあるのです。
漫画は明らかに神道とつながっています。漫画の登場人物とカミとの関連性、意地悪なカミもいれば。優しい神もいる。たとえば大地はナマズの上に乗っかっている。このナマズがしばしば体を震わせる。そうすると地震が起きる。

西欧人が日本文明と向き合う時注意が必要です。タタミ化される恐れです。日本人以上に日本文明にのめりこんでしまうことをタタミ化 tatamisation されると言いますね。畳から来た用語です。19歳で初めて訪日した時先輩に言われたものです。「朝起きたら鏡を見てみろ。髪は金髪のままだし目は青いままだ。どんなに日本が好きでも、日本人にはなれないのだよ」日本に取り付かれたままではいけません。

日本の視覚芸術、漫画もアニメも軸物も皆視覚芸術ですが、これは日本では長い伝統があります。文学で言えば村上春樹以外にも読むべき作家はたくさんいます。例えば夏目漱石とか谷崎とか川端康成とか。彼らに至る道になるならば、漫画アニメも村上春樹も素晴らしいガイドです。
(終わり)

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