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ニコラ・ミルコヴィッチが「アメリカ帝国」の特徴を5つのMにまとめる

Amérique : le vol des institutions pour un gouvernement mondial – Le Zoom – Nikola Mirkovic – TVL (アメリカ:世界政府機構の翼)

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ニコラ・ミルコヴィッチが自著『アメリカ帝国Amérique empire』について語る

アメリカは帝国の定義に合致する。

# 古来からの帝国の定義は、ローマ帝国の様に含まれる国家を絶対視するのではなく、各地の人民を帝国中心から直接統治しようとします。あらゆる決定は中央ワシントンでなされます。

# かつてのフランスの様な植民地帝国を目指すことはありません。植民地方式の統治は経費が掛かりすぎるので米国は避けました。港湾、道路、各種インフラ、衛生、軍隊などを創設維持するのはお金が掛かりすぎます。親米エリート集団も養成しなければなりません。EU産みの親と言われる二人のフランス人シューマンとジャン・モネは米国留学生でした。アルジェリア独立運動に対するフランスの弾圧について、フランスをあざけっていたのも植民地統治の費用に関してでした。

# 米国の目的は土地、人民の支配ではなく、米国産商品が自由に帝国内各地で流通することです。モノ、カネ、ヒトが自由に流通する、これが米帝国の利益そのものです。

# エリートは帝国膨張には関心を持ちますが内政統治はなおざりにされます。例えば現在の米国は経済力世界一ですが、その一方で自殺率、銃犯罪率、麻薬、肥満などの健康問題それらも世界一悪い。エリートの関心が薄いのです。

# 米帝国が確立したのは第二次大戦後でした。ブレストンウッズ体制、ガット、世界銀行などを通じてドルの決済通貨化を推進しました。国際機関のトップ人事は米国人によって占められました。効率的な世界支配の要が金融に在る事を良く認識していましたから。

# EUとは何か?アメリカに対抗するヨーロッパの経済同盟などではありません。この組織そのものがアメリカの作品だからです。この組織を通じて西欧知識人官僚がアメリカ化されたのです。

# 五つのMという表現でアメリカ帝国の特徴をまとめてみました。

最初のMはミリタリーですからすぐ分かります。
二番目のMはミリス(民兵組織 milice) です。アフガニスタンを占拠したソ連に対抗するムジャヒディンに肩入れしたのを皮切りに反政府民兵組織をイラク、シリア、リビア、アフガンのタリバンと米国は次々に使い捨ててきました。
三つめのMはマルチナショナルです。
四つ目のMがメインストリームメディア。
五つ目のMがマンソンジュ(mensonge フランス語で嘘)です。サダムフセインのイラクが核兵器を開発中などというのが嘘の典型です。

米国対外戦略担当官僚は何年にもわたって仕事をします。ホワイトハウスのスタッフの任期はたったの4年ですから知識と人脈の点でかないっこありません。昔から帝国を支配する集団に気づいて反発する大統領はいました。アイゼンハワーは産軍共同体の危険性について語りましたし、ケネディーも暗殺の数日前に語っています。

# エリートは非常に強力で大金持ちでもあります。ある意味で昔の貴族です。支配地に居住するではなく、ワシントンに於いて共同で事件に対処します。プリンストン大学のチレンス教授によれば各人には軍事、経済、外交などをすべて担当できる能力があります。
家族、宗教、政治集団、その他の結束枠を奪われた裸むき出しの個人に対抗は不可能です。中間的な集団をよみがえらせる他に対抗策はありません。
(終わり)

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